技術情報 Technology

海外出張報告(MIPの修理およびプレゼンサポート/タイ)

平成28年4月6日~11日に、タイを訪問しました。
今回の目的は、MIPの不具合の確認とプレゼンのサポート、バンコクでの打合せになります。

 

【前半】 MIPの不具合確認、修理作業(パニーボラキット社/パトゥムターニー)

5月中旬に弊社のタイの代理店レムメイトより、重要なプレゼンを控えているがMIP(原位置ガス調査システム)の調子が悪いとの連絡がありました。当初は現地を訪問せずに、日本から指示を出しながら解決させる道を模索していましたが、解決に至らず、タイを訪問することになりました。出張の目的は、主に機材の点検/修理とプレゼンのサポートですが、タイでは法律の施行が間近に迫っていることもあり、サイトや今後の対応について打合せを行う必要もあり良い機会となりました。

MIPはキャリアガスとして窒素ガスを用いて、先端プローブ側面にあるメンブレン(窓)から取り込んだガス成分を地上の検出器(PID/10.6eV、FID、XSD)に送り込んで分析します。これにより、深度ごとの汚染の有無を確認し、スクリーニング調査や浄化工事の進捗管理に役立てることが可能です。今回の問題は、このキャリアガスの流量が所定の数値まで上がらず、逆にその流量を確保するためには、ガスの圧力を規定値以上に高く保つ必要がありました。圧力を上げても流量が上がらなくなるのは、どこかでキャリアガスが漏れているか、ラインのどこかが詰まっていることが考えられますが、その場所を特定出来ずにいました。各部を付け替え、問題箇所を絞り込んで行った結果、原因はガスの流量コントロールを行うボックスではないかと結論付けました。

普段の作業では触らない部分ですので、メーカーの担当は最後までボックス内の不具合を認めませんでしたが、箱を丁寧に開け、ポイントとなる場所を順番にチェックして行くと、一番深部のところで漏えいを確認しました。取り外して確認したところ、ラインのクランプ不足が原因でした。修理を終えて再びガスを流すと、所定の圧力に対し、リターンラインで目的の流量が確保出来ました。これで無事プレゼンが行えます。システムに問題が発生した場合、問題となる箇所を如何に早く絞り込んで行けるかが大きなカギになります。タイにはなかなか来ることが出来ませんので、その辺もレムメイトのメンバーにレクチャーして来ました。彼らは機械の扱いにも明るいので今後同じような問題が起きても大丈夫でしょう。

 

【中盤】 プレゼン準備(パニーボラキット社/パトゥムターニー)

自分がMIPを修理している間に、タイのメンバーはプレゼンの準備に取り掛かっていました。メンバーからはときどき質問が来ますが、すでに自分達で準備や作業、説明を行えるレベルまでになり、頼もしい限りです。前回の天然資源環境省向けに行ったプレゼンでの失敗を参考に、今回は準備に時間を割くようにしたそうです。段取り8割、本番2割、日本のそれにも通じる良い考えだと思います。プレゼンでは、マシン(ジオプローブ製7822DT)、MIPシステム、注入用撹拌器/ポンプ、注入用ツール、土壌サンプラー、地下水サンプラー、ガスサンプラー、井戸設置用ツール、コアカッター、ブレーカー、マニュアルハンマー、TPH簡易分析器を紹介します。当日朝は5:30に準備スタート、万全の体制で臨みました。

 

【後半】 プレゼン(パニーボラキット社/パトゥムターニー)

プレゼンは2回に分けて行いました。今回のお客様は、石油元売業者のシェルと米国コンサルタント会社のエイコム。時間をかけた準備のおかげで無事終了することが出来ました。みんな暑い中、良い仕事をしました。気温は36℃、太陽の下は日差しが強く、焼けるような一日でした。参加したメンバーはタイの他に、米国、フィリピン、シンガポール、オーストラリア。話題もタイだけに留まらず、アジア各国の今後の情勢にも広がります。日本にいるより世界との距離が格段に近く、タイを拠点に他のアジアへの広がりを感じました。

 

◇補足情報 ~法律の施行について~

現在タイの工業省が、工場法(Factory Act)の下に土壌地下水汚染を管理する規則を導入しようとしています。2013年末までに規則を公告すると言われていましたが、未だに施行されていません。ただし、先日パブコメが出され、いよいよ施行が秒読み段階まで来たようです。対象項目は土壌、地下水ともに100強となり、対象業種には地下水と土壌のモニタリング業務が課されます。評価方法は米国と同じリスクベースになります。当初工場のみが対象と言われていましたが、ガソリンスタンド、不法投棄サイトも含まれる予定です。施行後、2年間は猶予期間になりますが、その後は罰金等のペナルティが課せられます。タイ市場は施行前~施行後の2年間が大きな変動期間になると予想されます。ちなみに工場を売却し土地を販売する場合の汚染の取扱いについては、別の省庁から法が出される予定だそうです。  

※ ガソリンスタンド、不法投棄サイトは工業省令の対象外となりました。既設工場の場合、法施行後180日以内(施行は2016年10月26日予定、その180日後は2017年4月27日予定)に土壌と地下水のサンプルを採取し、1回目の報告書を提出する必要があります。土壌及び地下水の汚染が基準値をオーバーした場合、基準以下に低減する措置に関する提案も報告書に盛り込む必要があります(平成28年8月1日)。 

平成28年5月11日/佐藤

【関連製品】
モデル7822DT  ■クローズド土壌サンプラーMC5・MC7  ■地下水サンプラーSP16 
土壌ガス・地中ガスサンプラー  ■ダイレクトセンシング機器 
その他(ポンプ/ケムグラウト/CG400)  ■その他(計測器/SiteLAB/UVF-3100D)  

海外出張報告一覧

海外出張報告(代理店向けトレーニング/カナダ、営業会議/米国)

平成28年9月6日~11日に、カナダと米国を訪問しました。

海外出張報告(MIPの修理およびプレゼンサポート/タイ)

平成28年4月6日~11日に、タイを訪問しました。今回の目的は、MIPの不具合の確認とプレゼンのサポート、バンコクでの打合せになります。

海外出張報告(マシン及び機器の納品、操作指導、注入指導/韓国)

平成28年4月19日~29日に、韓国を訪問しました。LCとしては初めての韓国への機材の販売となります。昨年より、中国、タイ、台湾、韓国と、アジアでの販売拠点が着実に拡大しています。

海外出張報告(マシン及び機器のトレーニング/タイ)

平成27年12月7日~15日に、再度タイを訪問し、先日納品した機器のトレーニングを行いました。

海外出張報告(マシン及び機器の納品、ワークショップ、プレゼンテーション/タイ)

平成27年11月17日~28日に、タイを訪問しました。作業は、前半、中盤、後半に分かれますのでそれぞれ報告させて頂きます。

海外出張報告(ジオプローブにおけるトレーニング/タイ顧客向け)

平成27年10月26日~30日に、ジオプローブ(米国カンザス州サライナ)を訪問しました。今回の出張の目的は、同社の製品を新規で購入して頂いた顧客向けのトレーニング(5日間)で、同行は、Panneevorakij(パニーボラキット)、Remmate(レムメイト)、ナレスアン大学から4名の参加でした。

お問い合わせ・カタログ請求はこちら 製品に関するご質問・導入のご相談等、お気軽にご相談ください。 03-5577-5528 月曜~金曜 9:00~18:00
  • お問い合わせフォーム
  • カタログ請求フォーム